
商人と商行為は、商法総則の基本で、商法が適用される場面を決める入り口です。商行為の3分類(絶対的・営業的・附属的)と、商人の種類(固有・擬制)を、図と比較表と○×で整理します。
この記事の要点
- 商行為=絶対的(501条)・営業的(502条)・附属的(503条)の3分類
- 絶対的商行為=性質上当然に商行為(1回でも該当)/営業的=営業として反復するとき/附属的=商人が営業のためにする行為
- 商人=固有の商人(4条1項)+擬制商人(4条2項・店舗営業/鉱業)
結論:行為が商行為か、人が商人か
商法は「商行為」や「商人」に適用されます。まず行為の3分類と、商人の2種類を押さえるのが出発点です。
商行為の3分類
| 種類 | 条文 | 内容 |
|---|---|---|
| 絶対的商行為 | 501条 | 行為の性質上、当然に商行為。営業性を問わず、1回でも商行為(投機購買・転売など) |
| 営業的商行為 | 502条 | 営業として反復継続して行うときに商行為(賃貸・運送・両替など) |
| 附属的商行為 | 503条 | 商人が営業のためにする行為(資金の借入れ・店舗の保険契約など) |
絶対的商行為は「行為そのもの」で判断されるため、商人でない人が一度行っても商行為になります。営業的商行為は「営業として反復するか」で決まります。
商人の種類
- 固有の商人(4条1項):自己の名をもって商行為をすることを業とする者。
- 擬制商人(4条2項):店舗その他これに類する設備によって物品を販売することを業とする者や、鉱業を営む者。商行為を業としなくても、商人とみなされます。
ソクのひとこと
試験で狙われるひっかけ4選
- 「絶対的商行為は、営業として行う場合にのみ商行為となる」→ ✕: 営業性を問わず、1回でも商行為です(501条)。
- 「営業的商行為は、1回限りでも当然に商行為となる」→ ✕: 営業として反復継続するときに商行為です(502条)。
- 「商人が営業のためにする資金の借入れは、附属的商行為である」→ ○: 503条のとおりです。
- 「店舗で物品を販売する者は、商行為を業としない限り商人ではない」→ ✕: 擬制商人として商人とされます(4条2項)。
○×一問一答で総点検
Q1. 絶対的商行為は、営業として行うかどうかにかかわらず、1回でも商行為となる。
○: 行為の性質で判断します(501条)。
Q2. 営業的商行為は、営業として反復継続して行うときに商行為となる。
○: 502条のとおりです。
Q3. 商人が営業のためにする行為は、附属的商行為となる。
○: 503条のとおりです。
Q4. 店舗で物品を販売することを業とする者は、商行為を業としなければ商人とならない。
✕: 擬制商人として商人とされます(4条2項)。
よくある質問(FAQ)
Q. 商行為にはどんな種類がある? A. 絶対的商行為(501条)・営業的商行為(502条)・附属的商行為(503条)の3種類です。
Q. 固有の商人と擬制商人の違いは? A. 固有の商人は自己の名で商行為をすることを業とする者、擬制商人は店舗販売や鉱業を営む者で、商行為を業としなくても商人とみなされます。
Q. 附属的商行為とは? A. 商人がその営業のためにする行為です(503条)。営業資金の借入れなどが該当します。
まとめ
- 商行為=絶対的(501条・1回でも)/営業的(502条・営業反復)/附属的(503条・商人の営業のため)。
- 商人=固有の商人(4条1項)+擬制商人(4条2項)。
- 「行為で見る」絶対的商行為と「人で見る」擬制商人が、頻出のひっかけ。
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