
婚姻と離婚は、親族法の基本論点です。婚姻の要件・効果と、離婚の種類を、近年の改正(婚姻適齢18歳・再婚禁止期間の廃止)まで含めて、図と○×で整理します。
この記事の要点
- 婚姻の要件=婚姻適齢(男女とも18歳)・重婚禁止・近親婚禁止+婚姻意思+届出
- 再婚禁止期間は2024年4月に廃止(旧100日。嫡出推定の見直しに伴う)
- 離婚=協議離婚が原則。調停・審判・裁判(770条の法定離婚事由)。財産分与請求権あり
婚姻の要件
婚姻が有効に成立するには、次の要件を満たし、届出をする必要があります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 婚姻適齢 | 男女とも18歳以上(2022年改正で統一) |
| 重婚の禁止 | 配偶者のある者は重ねて婚姻できない |
| 近親婚の禁止 | 一定の近親者間の婚姻は不可 |
| 婚姻意思 | 当事者に真に夫婦になる意思があること |
近年の改正——適齢18歳・再婚禁止期間の廃止
- 婚姻適齢(2022年4月):女性の婚姻適齢が16歳から18歳に引き上げられ、男女とも18歳に統一されました。
- 再婚禁止期間の廃止(2024年4月):かつて女性には離婚後100日間の再婚禁止期間がありましたが、廃止されました。嫡出推定制度の見直しにより、父子関係の重複を避けられるようになったためです。
離婚の種類
- 協議離婚:夫婦の合意+離婚届で成立。裁判所の関与は不要(最も多い)。
- 調停離婚・審判離婚:家庭裁判所の調停・審判による。
- 裁判離婚:協議が調わないとき、770条の法定離婚事由(不貞・悪意の遺棄・3年以上の生死不明・回復し難い強度の精神病・婚姻を継続し難い重大な事由)があれば裁判で離婚。
離婚の効果
- 財産分与:離婚した一方は、相手方に財産分与を請求できます。
- 親権者の指定:未成年の子がいるときは、親権者を父母のどちらか一方に定める必要があります(協議離婚では届出に記載)。
ソクのひとこと
試験で狙われるひっかけ4選
- 「女性は、離婚後100日を経過しなければ再婚できない」→ ✕: 再婚禁止期間は2024年4月に廃止されました。
- 「婚姻適齢は、男性18歳・女性16歳である」→ ✕: 2022年から男女とも18歳です。
- 「協議離婚には、家庭裁判所の関与が必要である」→ ✕: 協議離婚は合意と届出で成立します。
- 「離婚した一方は、相手方に財産分与を請求できる」→ ○: 財産分与請求権が認められます。
○×一問一答で総点検
Q1. 婚姻をすることができる年齢は、男女とも18歳である。
○: 2022年改正で統一されました。
Q2. 女性は、離婚の日から100日を経過した後でなければ再婚することができない。
✕: 再婚禁止期間は2024年4月に廃止されました。
Q3. 協議離婚は、当事者の合意と届出によって成立する。
○: 裁判所の関与は不要です。
Q4. 裁判上の離婚は、法律で定める離婚事由がなくても認められる。
✕: 770条の法定離婚事由が必要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 再婚禁止期間はまだあるの? A. ありません。2024年4月1日の改正で廃止され、離婚後すぐに再婚できます。
Q. 婚姻できる年齢は? A. 男女とも18歳です(2022年改正で統一)。
Q. 協議離婚に裁判所の関与は必要? A. 不要です。合意と離婚届で成立します。合意できないときに調停・裁判へ進みます。
まとめ
- 婚姻の要件=適齢18歳(男女)・重婚禁止・近親婚禁止+意思+届出。
- 再婚禁止期間は2024年に廃止。婚姻適齢は2022年に男女18歳へ統一。
- 離婚=協議(合意+届出)→調停・審判→裁判(770条事由)。財産分与・親権者指定。
婚姻・離婚は「改正点(適齢・再婚禁止期間)」と「離婚の種類」を○×で固めると失点しません。民法の全体像は民法とは?全体像で俯瞰できます。あわせて親子と親権もどうぞ。
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