
許認可の申請など「申請に対する処分」には、行政手続法第2章の手続ルールがあります。試験では「どれが義務で、どれが努力義務か」「標準処理期間の起算点は?」が繰り返し問われる頻出論点。審査基準・標準処理期間を中心に、申請手続をまるごと整理します。
この記事の要点(3行まとめ)
- 審査基準(5条)は設定も公示も義務/標準処理期間(6条)は設定が努力義務・公示は義務
- 標準処理期間の起算点は「到達」(受理ではない)。徒過しても通知義務はない
- 審査開始(7条)・申請拒否の理由提示(8条)は義務/情報提供(9条)・公聴会(10条)は努力義務
申請手続の流れ
義務か、努力義務か(最重要の比較表)
申請手続は「どれが義務で、どれが努力義務か」がそのまま得点源です。
| 手続 | 条文 | 区分 |
|---|---|---|
| 審査基準の設定 | 5条1項 | 義務 |
| 審査基準の公示 | 5条3項 | 義務(特別の支障あるときを除く) |
| 標準処理期間の設定 | 6条 | 努力義務 |
| 標準処理期間の公示 | 6条 | 義務(定めたとき) |
| 審査の開始 | 7条 | 義務(遅滞なく) |
| 申請拒否の理由提示 | 8条 | 義務(同時に) |
| 審査の進行状況等の情報提供 | 9条1項 | 努力義務 |
| 申請に必要な情報の提供 | 9条2項 | 努力義務 |
| 公聴会の開催 | 10条 | 努力義務 |
ソクのひとこと
試験で狙われるひっかけ4選
- 「標準処理期間の起算点は受理」→ ✕: 起算点は「到達」です(6条)。
- 「標準処理期間を定めるのは義務」→ ✕: 設定は努力義務(定めたら公示は義務)。
- 「標準処理期間を徒過したら理由を通知する義務がある」→ ✕: そのような義務はありません。
- 「審査基準は求めがあったときに示せば足りる」→ ✕: 求めの有無を問わず常時公にしておく義務です(5条3項)。
○×一問一答で総点検
Q1. 標準処理期間とは、申請が事務所に到達してから処分までに通常要すべき標準的な期間をいう。
○: 起算点は「到達」です(6条)。
Q2. 標準処理期間を定めることなく申請を拒否すると、手続上の違法として処分が取り消される。
✕: 設定は努力義務にとどまり、定めないこと自体は違法ではありません。
Q3. 審査基準を公にすることは努力義務にすぎない。
✕: 5条3項により、原則として公示は義務です。
Q4. 行政庁は、申請が事務所に到達したときは、遅滞なく審査を開始しなければならない。
○: 7条の審査開始義務です。
まとめ
- 審査基準(5条)=設定も公示も義務。標準処理期間(6条)=設定は努力義務・公示は義務。
- 標準処理期間の起算点は「到達」。徒過しても通知義務なし。
- 審査開始(7条)・申請拒否の理由提示(8条)は義務/情報提供(9条)・公聴会(10条)は努力義務。
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