
国会議員の特権は、国会が国民の代表機関として自由に活動するための仕組みです。歳費特権・不逮捕特権・免責特権の3つがあり、特に不逮捕特権と免責特権はひっかけの宝庫。例外や限界まで整理します。
この記事の要点
- 歳費特権(49条)=相当額の歳費を受ける
- 不逮捕特権(50条)=会期中は逮捕されない。例外=院外の現行犯・議院の許諾(国会法33条)
- 免責特権(51条)=院内の演説・討論・表決につき院外で責任を問われない(民事・刑事)
- 免責特権は国会議員に限る(地方議会の議員には及ばない)
歳費特権(49条)
国会議員は、法律の定めにより、国庫から相当額の歳費を受けます(49条)。議員が経済的に独立して活動できるようにする趣旨です。
不逮捕特権(50条)
両議院の議員は、法律の定める場合を除き、国会の会期中は逮捕されません(50条)。会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中は釈放されます。
例外として、次の場合には会期中でも逮捕できます(国会法33条)。
- 院外における現行犯の場合
- その議員が所属する議院の許諾がある場合
ソクのひとこと
免責特権(51条)
両議院の議員は、議院で行った演説・討論・表決について、院外で責任を問われません(51条)。
- ここでいう「責任」は、民事・刑事の法的責任を指します。損害賠償や刑罰の対象になりません。
- 所属政党による除名など、政治的・道義的な責任は別問題で、免責特権では免れません。
- 免責特権は国会議員に限られ、地方議会の議員には及びません(判例)。
3つの特権の比較
| 特権 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 歳費特権 | 相当額の歳費を受ける | 49条 |
| 不逮捕特権 | 会期中は逮捕されない(現行犯・院の許諾は例外) | 50条・国会法33条 |
| 免責特権 | 院内の演説・討論・表決につき院外で責任を問われない | 51条 |
試験で狙われるひっかけ4選
- 「国会議員は、会期中も会期外も一切逮捕されない」→ ✕: 不逮捕特権は会期中に限られます。
- 「院外の現行犯であっても、会期中は逮捕できない」→ ✕: 院外の現行犯は例外として逮捕できます(国会法33条)。
- 「免責特権により、議員は所属政党から除名されることもない」→ ✕: 政党による処分などの政治的責任は別です。
- 「免責特権は、地方議会の議員にも認められる」→ ✕: 免責特権は国会議員に限られます。
○×一問一答で総点検
○か×を選ぶと、正誤と解説が表示されます。まずは自分で答えてみましょう(アウトプット練習)。
国会議員の不逮捕特権は、原則として国会の会期中に及ぶものである。
会期中は、院外における現行犯であっても国会議員を逮捕することはできない。
国会議員が議院で行った演説・討論・表決について、院外で民事・刑事の責任を問われることはない。
免責特権は、地方議会の議員にも同様に認められる。
よくある質問(FAQ)
Q. 不逮捕特権はいつでも及ぶ?
A. 会期中に限られます。院外の現行犯と、議院の許諾がある場合は例外として逮捕できます(国会法33条)。
Q. 免責特権の「責任」とは?
A. 民事・刑事の法的責任です。院内の演説・討論・表決が対象で、政党による除名などの政治的責任は別です。
Q. 地方議会の議員にも免責特権はある?
A. ありません。免責特権は国会議員に限られます。
まとめ
- 国会議員の特権=歳費(49条)・不逮捕(50条)・免責(51条)。
- 不逮捕特権は会期中のみ。例外=院外の現行犯・議院の許諾(国会法33条)。
- 免責特権の「責任」は民事・刑事。政治的責任は別。
- 免責特権は国会議員に限る(地方議会議員に及ばない)。
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